2012年1月11日(水)
群馬県赤城山ふもとの「風の駅やげんじ」
群馬県の赤城山の麓に「赤城クローネンベルグ」というテーマパークがあります。ドイツの農村をテーマにした農業公園で、羊の牧場があり、その他にも乗馬や農産物の収穫などが楽しめます。
その近所に「風の駅やげんじ」という産直市場があります。広さは30坪くらいのプレハブ。国土交通省の補助金事業の「道の駅」などに比べれば、規模も小さくあまり金が掛かっていません。置いてあるのも野菜、キノコ、漬物などで、種類はさほどありません。しかし驚くのはその値段の安さ。東京のスーパーの半値、3分の1という価格です。商品一つ一つに農家の生産者の名前が書いてあるのは道の駅と一緒です。
風の駅は誰が経営しているのだろう?JAなのか?そう思ってレジのおばさんに聞いてみました。「ここはね、近所のキノコ屋さんがやっているのよ。」「ああ、なんかキノコ農園の看板が立っていましたね。」「そうそう、そこのキノコ屋さんが経営してて、ここに並んでいるキノコは全部そこが作ったもの。野菜は近所の農家が持ち込むのよ。売れなかったのは、夕方農家が引き取りにくるし。」なるほど、農家さんは商品を置かしてもらって、売れた分だけ一定割合現金をもらえる仕組みか。今はPOSがあるから、そんなのは簡単に計算できるのでしょう。
キノコ農園の名前は、三夜沢キノコ農園。ここでもキノコ工場を見学でき、取れたてのキノコを買うことができます。その民間のキノコ屋さんが経営していますが、建物にもお金を掛けていないし、内装もほとんどされていません。それでもかなり流行っていて、次から次とお客さんが入ってきます。
農家さんにとっては、自分の作った農産物を直接消費者に売る場がある。そして売れる分だけ現金が振り込まれてくる。こんなうれしい仕組みはありません。風の駅は、農家のお婆ちゃんの生き甲斐になっているはず。毎日の売り上げが届くのを、もの凄い楽しみにしているのでしょう。
このような農家のための仕組みを農協(JA)ではなく、民間のキノコ屋さんがやっている。「風の駅やげんじ」の仕組みは、田舎だけでなく都心でもやり方次第で絶対に上手く行くと思っています。
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