2012年9月19日(水)
高知市の「ひろめ市場」 大繁盛の地元料理のフードコート
9月に初めて高知を旅行し、最初はお決まりのように桂浜に行きました。坂本龍馬の銅像以外は他に見るべきものも無く、「えっ?こんなもんか...」と、ややがっかり。その後は、レンタカー店のお兄さんから旨い鰹を食べたいなら中土佐まで行ってと聞いたので、車で1時間掛けて西方にある中土佐に行きました。しかし、期待した鰹もやっぱりこんなもんかという味...。高知市内に戻り、江戸現存天守閣12城の一つである高知城に行き、「ああ!これは素晴らしい城だ!」と、ようやく感動できました。
高知はこんなもんかなと思いながら、夜になって観光地の一つである「ひろめ市場」に行きました。ひろめ市場は高知城の近くにある市場ですが、どうせ観光客相手のお店ばかりで、さほど面白くもないんだろうと、期待感はゼロ。金曜夜の7時頃、中心の飲食街を通り過ぎ、小学校を超えた先にひろめ市場があります。結構大きい四角いコンクリートの建物。外には人もまばらで、ちょっと寂しい感じです。
ところが一歩建物内に入ると、そこには驚く光景が!人、人、人!8人くらい座れるのテーブルと長椅子が20台くらいありますが、ほとんど満席に近い賑わい。ざっと、200人くらいいるでしょうか。真中のテーブル席を食事、つまみを提供するお店がぐるっと取り囲んでいます(ネットのHPを見ると飲食店約40店舗)。鰹を藁で炙ってタタキを作る店もあれば、お刺身、寿司を売る店。焼鳥店、餃子屋、煮物店、焼肉店、インド料理店等々。昭和レトロの匂いがする巨大フードコートです。
いやー凄い、大繁盛だ!若い男女におじさん、おばさん、おじいちゃん。みな楽しそうに食事をし、ビール、お酒を呑んでいます。そこにいる人たちは、観光客よりも地元客が大半です。地元の方が喜んで来ている場所だから、我々みたいな他所者の観光客も楽しくなります。
最初はシステムが良く分からなかったので、暫く端っこから立って眺めていました。お客さんは回りの気に入ったお店に、おかずやつまみを買いに行きます。定期的に市場の従業員のお姉さん、お兄さんたちが回って来て、空いたお皿やビールジョッキを片づけてくれます。なるほど買うだけ買ってきても、後片付けは市場側で勝手にやってくれる。素晴らしい仕組みです。
ようやくかみさんと2人分座れる椅子を確保でき、我々もひろめ市場に参戦できました。ガイドブックを見ると、「塩たたきの鰹」が有名とのこと。早速、藁で炙って鰹のたたきを出している明神水産で塩たたきを購入。塩がまぶしてあるだけの鰹のたたきですが、これがあっさりしていて、醤油よりも鰹の旨味が感じられます。鰹のお腹の部分を焼いた「はらんぼ」(東北風に言えばハラス)も、かなりイケル味です。
回りのお客さんで小振りの餃子を食べている人が数人いたので、餃子も買いに行きました。餃子のタレには、擦った生姜が付いています。流石、生姜王国の高知だ。生姜で食べる餃子は、口の中もさっぱり。生姜が餃子にこんなに合うなんて、嬉しい発見です。日本酒は1杯350円のコップ酒で、地元高知の酔鯨(すいげい)、司牡丹、土佐鶴等々。
ひろめ市場を改めてネットで調べてみると
・名前の由来 土佐藩の家老であった深尾弘人蕃顕(ひろめしげあき)さんのお屋敷跡だから、ひろめの名前を取った。
・敷地所有者は、民間都市開発推進機構。へえ~、民都なんだ。ということは昔どこかの会社がここを開発しようとしていて、結局ポシャッてしまい、民都に持ち込んだということか。主催事業者は、高知のゼネコンの大旺建設(ん?ということは、大旺絡みの土地だったのか?)。
・敷地面積は4056㎡。延床面積は5919㎡。店舗数は、約4坪を基本小間に、6坪、8坪等のテナントに63店舗。平成10年に開業しているので、今年で14年を経過。
・来店客数は、平日が約8,000人から12,000人。土日祝日が約30,000人から50,000人(HPから拾った数字だけど、本当にこんなに人が来るのかな?本当だったら凄い数字です。)
結構最近できた企画物の「ひろめ市場」。この市場の仕組みは、さほど面白味も無い地方都市に、観光客をワクワクさせる仕掛けがたくさん詰まっています。
追記1)折角の高知なので、帯屋町の土佐料理老舗店にも8時過ぎ入ってみました。しかしひろめ市場の活気とは一転し、ほとんどガラガラの状態でした。老舗店は厳しいものがあるなあ~。
追記2)かみさんの地元の弘前にもそういう市場がないのか、かみさんの友達Oさんに聞いたら、弘前の繁華街・鍛冶町にも少し小振りだけど、「かだれ横町」という屋台村ができたそうです(「かだれ」とは、津軽弁で「仲間に加われ」「参加して」の意味)。それなりに賑わっていると言うので、次回弘前に行った折は是非立ち寄ってみたいものです。
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