2016年1月20日(水)
耐火木造部材COOLWOOD
国産木材の普及のためには、建築物の構造材として多くの木材が使われることが必要です。国産材が多く使われれば林業復活のきっかけになり、里山に暮らす人達にも恩恵が行き渡ります。
都心部の防火地域で建物を建てる場合には耐火建築物仕様にする必要がありますが、普通は燃えにくいコンクリート系で作られています。これを何とかして木造で耐火建築物をクリアしようと頑張っているのが、山形市の㈱シェルター木村一義社長です。
COOLWOOD(クールウッド)という耐火木構造部材を開発し、2004年11月に国土交通大臣認定取得試験に合格しました。これにより防火地域で木造によるビル建築が可能となりました。大臣認定は、2時間耐火試験に合格する必要があります。
現在も他社製品で木材の外側に石膏ボードを貼って耐火試験をクリアしている商品はありますが、クールウッドは木材の周りに石膏ボードを貼り、さらに石膏ボードの上に木を貼ってサンドウィッチ構造を実現しました。荷重支持部材は木の材種を限定しないということです。おそらく平らな木を縦横並べてこれを接着して作る超強度集成材であるCLT(クロス・ラミネーテッド・ティンバー)を採用していると思います。木村社長は2014年12月に日本木造耐火建築協会を立ち上げています。
職人さんの人件費高騰により高い建築費になってしまったコンクリート系に対し、まだ安い工事費で作れる木造系ビルディングは今後普及していく可能性大だと思っています。
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