2012年5月10日(木)
インド人のセールスマンは偉い人
この間読んだ本の中に、“インドの会社ではどの部門が偉いと思いますか?”というフレーズがありました。どの部門が偉いと聞くのも何か違うよな。部門ごとにヘッドがいて、その長が偉いのであって、どの部門も並列でしょ。そう思いながら読み進めると、そうではないと言うのです。
企業の製造、営業、企画、総務、経理などの部門があったとすると、一番偉いのは営業なんだそうです。営業が一番偉いのは、インドのカースト制に根ざしているというのがその理由です。
カースト制は、大きく分ければバラモン(聖職者)、クシャトリア(貴族階級)、ヴァイシャ(平民)、スードラ(ちょっと下の層)等に分けられます。インドでは自分より上位にいるカーストの人が会いたいと言ってきたら、断れない風習になっているのだそうです。
すなわち上位にいるカーストの人を営業部門で採用すれば、面談確率ほぼ100%のスーパー営業マンになれます。トレーディングカードのレアカードみたいなもの。結果、上位カーストの人が営業部門に集まり、営業部門はカースト的には偉い人だらけになってしまうのだそうです。
そうなのか、インドは。カーストが無い日本から見れば凄い社会です。IT系にはカーストの制約が無いから、カースト低位の優秀な人間はこぞってIT系に就職すると書いてありました。
お国が違えば文化が違うのは当然なのですが、改めてこういう話しを聞くと世界の広さを感じます。宗教による文化、考え方の違いは特にそうです。大学の授業でも前時代の比較人類学などやっていないで、世界各国の活きた比較文化講座を教えてくれれば良いのにと切に思います。
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